ラミネートフロアとは

HOME | ラミネートフロアとは

ラミネートフロア? ラミネートフローリング?

「ラミネートフロア」の呼称について

「ラミネートフロア」、「ラミネートフローリング」、「HDFフローリング」は同じ商品群の呼称です。
広義の「フローリング」は、床下地材を覆う床仕上げ材ですので、木質、カーペット、タイルそして畳も「フローリング」です。
日本では「フローリング」は狭義な分類で、無垢材や突き板を表面材とした複合フローリングなどの木質床仕上げ材を指します。
クロノテックス商品は、木目調・石目調・タイル調などがありますので、クロノテックス商品を紹介する当サイトでは「ラミネートフロア」と呼称しています。

 

ラミネートフロアは欧州規格

ラミネートフロアは年間10億平方メートル生産されていると推測されますが、ラミネートフロアの規格は欧州規格EN13329が唯一の規格です。従いまして、ラミネートフロアは欧州の住宅用や非住宅用に生産されています。
ラミネートフロアの性能や施工方法を知るには欧州の住宅を知ることが重要です。

 

欧米はストック型住宅

欧米の住宅はストック型住宅です。米国では約80%、欧州では約90%が既存住宅(中古住宅)として流通しています。また、欧州では木造住宅が極めて少なく数パーセントしかありません。日本の住宅流通は新築住宅が中心で、木造住宅の割合は約50%です。
ラミネートフロアは、基本的に欧州の既存住宅リフォーム用の床材であると言えます。ラミネートフロア各社の施工説明や動画投稿サイトYouTubeにアップされた施工動画は、例外なく床材リフォーム時の説明となっています。そして、これらのラミネートフロア施工説明は欧州だけではなく米国をはじめ多くの国でも採用可能な施工説明ですが、日本では日本流に変更した施工が必要となります。
上記の説明よりラミネートフロアの特徴と施工注意点を下記に記載いたします。

 

土足歩行が可能な耐摩耗性

ラミネートフロアは住宅用クラスと非住宅用クラスがありますが、住宅用でも耐摩耗性が高い商品です。日本でも耐摩耗性が高い床材が開発されていますがラミネートフロアの耐摩耗性試験に合格するのは困難です。

 

ラミネートフロアの長さは約1300mmの理由

欧州の集合住宅では階段が狭いためフロア材の長さは1300mm前後が搬入に適した長さです。そして、ラミネートフロア1箱の入り数は持ち運びができる重さとするため1箱の施工面積は1坪や半坪ではありません。

 

床下地の不陸は1メートルで3mm以下、防湿シートとクション材を敷く理由

欧州の住宅は木造住宅ではありませんので、防湿シートやクッション材が必要です。日本の木造住宅の床下地材は基本的に構造用合板のため、不陸は3mm以下で防水シートやクッション材は割愛できます。

 

ラミネートフロアは「置き床施工」の理由

防湿シートとクッション材を敷いた下地では接着剤を使用しない「置き床施工」しかできません。
置き床施工では、接着剤や釘などでラミネートフロアを床下地材に固定することは厳禁です。
経験上、構造用合板にラミネートフロアを接着剤で固定する接着剤施工は可能です。接着剤施工の場合は全てのラミネートフロアを接着剤で床下地に固定します。

 

「置き床施工」では、壁際などに10mm以上の隙間を開ける理由

隣接するラミネートフロアの隙間は0.15mm以下(EN13329 Annex B)が規格で、実測値は0.0mmです。ラミネートフロアの基材は木粉を高密度に固めたHDFで大気中の湿度の影響で僅かに膨張するためラミネートフロア施工後の周辺部に10mmの隙間(膨張の緩衝用)を設ける施工とします。基本的に木粉などを圧縮した木質製品(PB、OSB、MDF)は膨張はしますが収縮はしませんので膨張対策が必要です。
欧米(日本以外)の巾木の厚さは15mm、20mmが一般的で、10mmの隙間確保は容易です。
しかし、日本の巾木は薄く、7mmや9mmのため隙間10mm(余裕を含んだ隙間)を5mm以上の隙間(余裕を含まない隙間)で施工する現場が多く存在します。壁は曲がっていることがありますので、隙間5mmでは壁の曲がりに沿った隙間5mmとします。具体的にはラミネートフロア1列目と最終列は壁の曲がりに合わせラミネートフロアの幅をカットします。

 

施工説明は1部屋の床リフォーム

ラミネートフロア各社の施工説明は1部屋の床リフォームしか説明していません。動画投稿サイトYouTubeでもラミネートフロアの施工説明動画は1部屋のリフォームの説明です。
日本では新築住宅でラミネートフロアを全面施工なども多く、日本独特の上り框や掃き出し窓などの納まり方の説明はありません。ラミネートフロア専用の各種見切り材もありますが高額であまり役に立ちません。DIYで施工する方は、ホームセンターで樹脂製または金属製の見切り材をお求めください。(カーペットコーナーの見切り材も有効です)

 

ラミネートフロアは床暖対応

ラミネーフロア規格(EN13329)は床暖対応であるかは不問ですが、ラミネートフロアは床暖対応です。
欧州では温水が供給されています。このため欧州の床暖房は温水式で電気式床暖房は稀です。欧州の温水式床暖房は低温でゆっくりと温める運用となっていますが、電気式床暖房がどのような温め方をするのかは不明のため、ラミネートフロアの殆どのメーカーは電気式床暖房を禁止しています。
日本では温水式でも電気式床暖房でもゆっくりと温めてラミネートフロアの表面温度が26度以下で使用する場合に限り床暖対応床材として使用可能です。急激な温め方では、温水式も電気式も床暖房対応床材とすることはお勧めできません。

 

クリック形状により施工方法は大きく異なる

ラミネートフロアの長辺と短辺には特殊形状の実(さね)が加工されています。この特殊形状の実をクリック(Clic Click)と呼び、クリック施工、クリックシステムなどの派生語があります。クリック施工には7種類前後の施工方法がありクリックシステムにより施工性は大きき異なります。クリックシステムは全て国際特許で守られていますが国際特許の有効期限は10年ですので、有効期限切れしたクリックシステムは多く存在し、ラミネートフロア黎明期の日本では旧式クリックシステムが目立ちます。
旧式クリック施工は、複合フローリングの本実施工同様に叩いたり引き寄せたりして嵌合する施工方法です。最新式クリック施工はラミネートフロアの嵌合に専用工具は不要で、施工時間は旧式クリックの半分以下、そして静かな施工が可能です。

| 1 | 2 | 3 |

 
 
 
クロノテックスクロノテックス